みなさんは、『あやかし』をご存知でしょうか。

『あやかし』この言葉を聞いて何を想像しましたか。

人間の理解を超える奇怪で異常な現象。

あるいはそれらを起こす、不可思議な力を持つ非日常的・非科学的な存在。

妖怪または物の怪、魔物と呼ばれる物のことでしょうか。


ええ、今はそうでしょう…今はそうなのです。

だけども未来で、過去では異なる者でした。

まだ、此の国に武士と呼ばれる存在が闊歩している時代『あやかし』は『あや師』でした。

『あや師』とは今で言うベビーシッターや家政婦のようなもので

簡単に言えば忙しい親の代わりに「子供をあやす」仕事でした。


さて、今からお話ししますのは『あや師』が何故『あやかし』なってしまったのか。

和から外れてしまった者共の過去の話。